10月1日(月)からの3週間は、呼吸法とヨガと水泳はほぼ毎日継続したが、座って瞑想をしたのはその内の半分ほど(12日間)だった。
1)睡眠
この期間の大きな収穫は、自分の場合、いろいろな意味での心的エネルギー(特にやる気とか元気とか気分といったもの)と、前夜の就寝時刻との間に、はっきりした関係があることが分かったことだった。
6ヶ月の治療の後に職場復帰してからの自分の最大の関心事は、いかに人並みに日々の仕事をこなして行けるかで、呼吸法とヨガと水泳と禁酒を含む生活の完全管理はそれだけを目的としている。ただ仕事が究極の目的かと言うと(以前の自分にとってはそうだったのかもしれないが)、そうではない。仕事は今では「里の行」的な意味合が強いと思う。ヴィパッサナー瞑想はこの「里の行」に方向性を与えてくれる強力なメソッドだ。
この4月頃から、就寝時間、睡眠時間、呼吸法・ヨガ、運動、瞑想、自分の体調や精神的なコンディション、気分の流れ、考えたことなどを克明に記録しており、ワードファイルで70ページほどになっていたが俯瞰的に読み直すと言うことをしていなかった。それが、10月21日(日)に6ヶ月間の記録をすべて読み直してみて、自分には心的エネルギーがガクッと下がっているときがあり、それは体調の良し悪しや、肉体的な疲労とは関係なく起こるという事に気づいた。また、それはバイオリズムのような規則的なものでもない。日記を読み直しても、具体的な出来事が引金となっているわけでもなさそうだ。
しいて原因を探すと、「今日は、ものすごく元気が高まって、素晴らしい効率で仕事を片付けた!」みたいな記述がある前夜は、かならず11時前に就寝している。一方、当日の起床時刻は7時だったり、5時だったり様々で、たっぷり眠った日もあれば、睡眠不足の日もある。睡眠時間は体調には関係があるが、心的エネルギーには関係ないようだ。
病気になってからは不摂生に気をつけて、12時すぎて就寝することはないのだが、「元気が出ない」とか「集中力がない」という記述のある週は、毎晩12時頃に就寝している。11時就寝と12時就寝では、睡眠時間にはあまり差がないはずなので、時間帯がポイントなのだと思う。
前述した江原啓之編集の雑誌「
A・NO・YO (あのよ) 2006年 12月号」の中で、江原さんが「夜十一時に眠りにつけば、午前一時から二時頃はちょうど熟睡していられます。この時間帯は、この世と霊的世界の距離がもっとも縮まる時。このときに里帰りしていれば、密度の濃いエネルギー補給ができます。」(p.145)と言うのはほんとうかもしれない。他にも、「夜の11時から2時ごろにかけてが、内臓が最も休まる時刻なのでその時間に眠りについていることが大事」と中国の気学の本で読んだ記憶がある。同僚のW嬢に話すと、彼女も11時就寝が「お肌にいい」とどこかで読んだそうで、早速始めてみると言っていた。
21日の晩から、7時以降は食事を取らず、11時前に就寝するという生活を徹底したら、確かに調子がよかった。
2) 食事
弱い生命力をなんとかやりくりして、人並みに日々を過ごしている自分であるが、自分の周囲にはものすごく元気な人々が多い。会社の同僚達や、以前登場したアケミさんもその1人だが、その他にさとーさんというものすごいキャリアママもいる。出張者を毎日夜遅くまでご接待した翌日、朝6時に子供達の洋服を洗濯し、またその翌日はアメリカに出張に出かけている・・・というすごい人だ。
さて、元々、あまり食事に気を使わないたちだった自分だが、瞑想など始めてから益々食べる事に興味を失って行く傾向にあり、10月はほとんど夕食抜きで過ごしていた。昼は、主人が買っておいてくれるスーパーのレトルト・パウチ食品を会社の電子レンジで暖めて10分ぐらいで食べる。そんな事情を透視したのか、さとーさんがある日ビーフシチューとカレーを冷凍にして持ってきてくださった。アケミさんも、時々家によんで下さり、繊細な京風焼肉やサーモンの押し寿司なんかをご馳走してくれる。「どーせ、ろくなもの食べてないんでしょ!」と、みんな思うらしい。そういう人々に助けられてどうにか生きているような感じだ。元気でうつくしい女性に共通して言えることは、食べ物にとても気を使っていること、そして食べることを心底楽しんでいることだろう。
睡眠はどうにかクリアしたので、来月の目標はもう少し、食事に気を使う事にします。
3) 瞑想
上述のさとーさんから、「瞑想を続けてると、以前ブログに書いていたように、ほんとうに頭の回転が速くなったり、集中力がついたり、記憶力が良くなったりした?」と聞かれた。たしかに、瞑想を始める前より、頭の回転と集中力は確実に高まっていると思う。記憶力は、数字に関する短期記憶力が以前より増した。
でも、それが瞑想のお陰なのか、それとも、たんに禁酒・早寝早起・規則的な運動のお陰なのかは分からない。ただし、自分が今ここで、体と心で感じていることをより繊細に観察できるようになったのは、確実に瞑想のお陰だと思う。
前述のとおり、3週間のうち、瞑想をやったのはその半分ぐらい。確実に「ためになる」ことは分かっているのに、やるのがつらい。咳が止まらなくなったり、何か悲しみのような感覚が嗚咽のようにこみ上げてきたり・・・。来月の目標は、短時間でも必ず毎日続けて、このつらい感覚を観察すること。
4) 肩の痛み(おまけ)
先月まで塗っていた痛み止めのクリームをきっぱりやめてしまった。単なる痛み止めで、治療効果がないと分かったからでもある。その代わり、Sさんから教えていただいた体操を毎日続けながら、じっくり痛みを観察する事にした。
痛いというよりも、いらだたしい。無意識の内に、これには何か精神的な原因があるのだということが分かっている。その精神的な何かの内容も見当がついている。色々と「ラベリング」をしてみるのだが、痛みは消えない。痛みそのものよりも、痛みが消えない事のいらだたしさがつらい。
ただ、あるとき、「精神的な問題を考えさせてくれるように、常にそれを忘れないでいるように、鳴り続ける警報のように痛みがそこにあるのだ」と言う事に気づき、それをありがたいと思うと、なぜか痛みが消える。(しばらくすると、また戻ってくるのだけれど・・・。)