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雪が降りました(2)

 幻想小説同人誌「逆光線」の同人のはしくれに加えていただいていたのだが、10月の締切に全然間に合わず、主催者の私市先生にも他の同人の皆様にも多大なご迷惑をかけていた。

私を「逆光線」の同人に加えてくださり、いつも励ましたりおだでたりして私が物語を書き続けるように仕向けてくれたのは、あの欧州をまたにかける天才営業マンのタニさんであるが、彼もいまやI社のベルギー子会社社長になり、営業活動だけではなく会社をしょってたつ八面六臂の活躍で、なかなか小説を書く時間がない。

12月も半ばになり「作戦会議をしましょう」というタニさんからのメールをいただく。もちろん、同人誌に投稿する小説の作戦会議である。

けっきょく2人の都合が合わず、I社の忘年会に紛れ込ませていただき、その2次会でこそっと作戦会議をさせていただけることとなった。

I社の忘年会には、タニさんが日ごろから「あの三流会計士がっ!」とこき下ろす弊社の会計士パトリックも呼んでいただいていた。(パトリックとは10年以上の付き合いだが、年を取るにつれてだんだん偏屈で頑固な会計士になって、最近扱いづらくて手を焼いていた。それがI社の忘年会をきっかけに、昔のような和やかな関係になることができた。タニ社長の人徳のたまものである。)

忘年会では、以前から知っているモリナガさん、セリさん、エリカさん・・・に会えた。みんな優しい人ばかりだ。タニ社長を除いた日本人が、私を含め全員イノシシ年(3世代)であったというのも嬉しいことであった。

宴もたけなわとなった頃、降り続いていた雪が吹雪のようになりブラッセル中の交通が完全に麻痺してしまった。レストラン「櫓」のあるショッセ・ド・ワーテルローからアベニュー・ルイーズまでみんなで雪合戦をしながら歩いたがタクシーが全然ないので、留守番していた亭主のグリに車を出してもらうことにした。

グリは皆に会えると思うと大喜びでやってきた。タニさん、セリさん、モリナガさん、ツジさん、私、グリの6人で一つの車に乗り、大雪につつまれし〜んとしたブラッセルの町を車で走った。みんなが「グリちゃん」と優しくしてくれ、タニさんはとっておきのジョークを英語で披露してくれた。

グリはなぜかカメラを持ってきたので、私は雪の中を歩いていく皆さんをカメラで撮った。

皆を降ろした後、調子にのったグリは人気のないブリュッセルの街をぐるぐるまわり、雪の中で生き倒れになりかけたブラジル人の女の子ミラを救出して家に届けた(笑)。



2次会の作戦会議でタニさんは、
「小説のテーマは雪にしよう」
と言った。そして、本当に雪をテーマにした小説を書いてしまった。

わたしは、
雪は人々を近づける・・・雪は人々を閉じ込める・・・う〜ん・・・
と苦吟難吟しながら結局雪の小説は書けずじまいであった。


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